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MOS 6507
MOS 6507は、モステクノロジー(MOS Technology, Inc.)による8ビットマイクロプロセッサである。6507は、人気のあったMOS 6502の機能削減版である。6502に16本のアドレス信号が存在したことに対して、コスト削減のため6507には13本しかアドレス信号が無い。これにより、6507は8KBのメモリしか参照することができなかったが、この時代(1975年)では大きいサイズと認識された。この信号線の削減により、6502が40ピンパッケージを必要としたのに対して、6507はより小型の28ピンパッケージを使用することが出来た。 6507はアドレスバスが削減されただけではなく、外部割込みも使用できないが、それ以外の部分は6502と同一である。6507が広く使われたのは2つの製品だけである。一つはゲーム機のベストセラーであるAtari 2600、もう一つはAtari 8ビット・コンピュータのフロッピーディスクコントローラであるAtari 810とAtari 1050である。Atari 2600では、システム構成はカートリッジスロットの設計よって、さらに制限されたものとなった。4KBの外部メモリだけがアドレス可能であり、残りの4KBは内部のRAMとI/Oに割り当てられた。MOS 650xアーキテクチャに基づいた他のシステム、特にホビーパソコンでは、記憶領域を拡大するために機能削減版の6507ではなく、フル機能の6502や6502の拡張版が使用された。 1980年頃に6502シリーズが広く使用されるようになると、半導体メモリ(ROMとRAM)の価格が下落し、6507の簡略化は価値が無いものとなった。6507を使用したAtari 2600は1980年代の終わりまで販売されたが、新しい製品での使用は終了した。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「MOS 6507」の詳細全文を読む
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